企業価値の評価と算出スキルを身につけられるダイアログ・ワークショップ研修です。
企業価値の評価と算出について単純化したモデルで理解し、ビジネスの未来を見据える力を身につけます。
企業価値とは!?企業価値は、As IsとTo Beの合計である。
企業価値(Enterprise Value)とは、企業の経済的な価値を金額で表したものです。簡単に言えば、この会社は「いくらの金額」となるかということです。
近年、企業価値を語る言葉や情報が溢れ、企業の価値創造の重要性が強調されています。
一方で、経済的な側面に焦点が当たり、それが高度に専門的で理解しにくくなっていることがあります。
財務や会計、金融分野と関連すると解釈され、あいまいなまま使用されていることもあり、情報の非対称性を利用して自己中心的にビジネスが行われていることもあります。
では、実際に企業価値を評価したり、算出することは、難しいのでしょうか?
答えは、難しくありません。
企業価値は、近年耳にする機会の多くなった「As Is」と「To Be」の合計です。
EV = As Is + To Be
「As Is」は、現状の姿を現す言葉で、「To Be」は未来のありたい姿を現す言葉です。それらを金額で表して合計した値が企業価値となります。

※BizAlignでは、“To Be”を「ありたい姿」という独自の表現を用いています。これは、「なりたい姿」(自己の欲求や理想)と「あるべき姿」(他者や社会が求める役割)を融合させたものです。「なりたい姿」だけでは自己の欲求が満たされるかもしれませんが、他者の期待を無視してしまう可能性があります。一方、「あるべき姿」だけでは、自己の欲求が置き去りになり、義務感やプレッシャーが生じます。
企業価値の評価や算出ができると「どうありたかいか?」が具体化される。

会計知識がなくても決算書がおおよそ理解できるようになります。あらゆる投資対象を比較できるようになり、自身が行いたい活動に対する損得を見極めることができます。会社が掲げるミッションを達成するための最低ラインの目標を設定できます。、、、、
など、いろいろと言えますが、最も重要なのは、「どうありたいか?」についての具体的かつ経済的な指針、尺度、指標が明確となる点です。
企業価値は、As IsとTo Beの合計で算出されます。
したがって、組織・集団において「どうありたいか?」は、時間軸と評価軸の4象限の組み合わせで表すことができます。
現在
As Is
未来
To Be
良い
+
現在は良い
+
将来は良い
悪い
-
現在は良くない
-
将来は良くない
※縦が評価軸、横が時間軸
一つ目は、現在が良くて将来も良い状態(+・+)なので、このまま進みます。
二つ目は、現在は良いが将来は良くない状態(+・-)なので、未来を創造します。
三つめは、現在は良くないが将来は良い状態(-・+)なので、現状を改善します。
最後は、現在も良くなく将来も良くない状態(-・-)なので、現状の改善と未来の創造の両方に取組むということとなります。
いかがでしょう?
具体的に”どうありたいか”に向かって具体的な行動や戦略を検討する一つの観点となるのでははないでしょうか?
また、「どうありたいか?」が明確となると、組織・集団に参加するすべての関係者に対して、どのような状態の目標を目指すのか?、どのような役割が求められるのか?、どう貢献するとよいのか?も明らかになります。
・ビジネスリーダーとしてどのような組織・集団を目指すのか?
・ビジネスパーソンとして組織・集団にどのように貢献するのか?
企業価値算出のステップ
企業価値の算出は非常にシンプルです。以下の4つのステップを、足し算、引き算、掛け算、割り算の四則演算を使うだけで求められます。
ステップ 01 【As ISの算出】
( 使用する算式=+、-、ちょっと÷)
会社が保有するすべての資産・負債の今この瞬間の金額を計算し、将来の事業に必要な資産や資本を明らかにする
ステップ 02 【To Beの算出】
( 使用する算式=+、-、×、÷)
会社の事業が将来に稼ぐお金を算出し、今すぐにもらえるといくらとなるか?を計算する
ステップ 03 【企業価値の算出】
( 使用する算式=×、÷)
As Is(現在の価値)とTo Be(将来の価値)を合計する
ステップ 04 【会社の状況と今後の展開、役割と貢献】
会社の現在の状況と今後の展開を熟慮し、参加するすべての関係者の役割と貢献を明らかにする
BizAlignが提供する
企業価値評価・算出スキル習得ワークショップ

本講座は、企業価値の向上を目指すビジネスリーダー、ビジネスパーソンの方に向けた講座となります。
研修に参加される皆様には、事前に東京証券取引所ホームページにある「IPO企業代表者インタビュー」を視聴していただくことが求められます。
研修では、参加者間で「IPO代表者インタビューの構成」についての対話や「企業価値=As Is+To Be」についての講座とオリジナルワークシートを使った企業価値算出の実践、「自分のAs IsとTo Be」の発表・共有のセッションが行われます。
このアプローチにより企業価値について新たな気づきが得られ、深い理解が生まれ、論理的に自社の価値を語れるようになり、どのようにすると企業価値が向上するかをイメージできるようになることが期待されます。
未来を見据え、どうありたいかの一助となることは間違いありません。
企業価値の本質的な理解を行ったうえで、実際に自社の企業価値を計算することで企業価値評価・算出スキルを定着させます。

講師プロフィール:戸田 望水
BizAlign株式会社 代表取締役 / コンサルタント
中小企業庁M&A登録支援機関FA
株式会社スドー 代表取締役
提供サービス
KPIマネジメントコンサルティング
組織設計・組織開発コンサルティング
財務コンサルティング
M&Aコンサルティング
略歴
1998年~ リクルートで営業・新規事業立ち上げ。
1996年~ 創世期のモバイルインターネットベンチャーの創業から約10年間、複数の企業をグループとして経営。
2006年~ 事業・企業再生コンサルタントを経て、現在は、企業価値向上の経営コンサルタント/フィナンシャルアドバイザリー/M&Aアドバイザリーサービスを手掛ける。
また、事業承継ファンドの委任を受け、自らも地方中小企業の経営者を務める。
プログラム・タイムテーブル(全6h)
前半(4時間)の基本タイムテーブル案は、以下となります。
プロローグ |5分
オリエンテーション
・本研修の主旨・背景説明
・講師/ファシリテータ紹介
セッション 1 | 30分
自己紹介/
ダイアログ研修ルールの対話・作成
・参加者自己紹介
・研修のグラウンドルールの作成(禁止ワード、公平性他)
セッション 2 | 60分
IPO企業インタビューの構成についての対話
(法則の発見)
・インタビューの構成
・なぜその構成なのか?
・投資家がどのように企業を見ているのか?
セッション 3 | 90分
企業価値(EV)=As Is+To Be講座
(構造の理解)
・企業価値とは?
・企業価値の定義
・企業価値の算出
①As Isの算出
②To Beの算出
③企業価値の算出
・会社の状況と今後の展開
・To Be実現のための役割と貢献
セッション 4 | 30分
IPO代表者インタビューを振り返ろう
(法則の定着)
・どの会社が魅力的か?
・理由は何か?
・気づきの発表と共有
セッション 5 | 20分
感想・発表・共有
・本ワークショップの良かったこと、あまりよくなかったこと
・自身のAs IsとTo Beの発表
エピローグ | 5分
閉会
ファシリテータまとめ
後半(2時間)の基本タイムテーブル案は、以下となります。
セッション 6|30分
企業価値算出ステップの対話
(振り返り)
企業価値計算ステップのおさらい
・As Isの算出
・To Beの算出
・企業価値(EV)の算出
セッション 7|50分
自社の企業価値を計算しよう
(実演)
・BizAlignオリジナルワークシートから自社の企業価値を実際に計算する
セッション 8|30分
自社のAs Is、To Beの発表
役割と貢献の発表
(発表・共有)
・自社のAs IsとTo Beの論理的な発表
・企業価値向上に向けての自身の役割と貢献の発表
・他者の発表の評価・感想・助言の対話
エピローグ |10分
閉会
・参加者感想発表
・ファシリテータまとめ
※4~6人での実施が標準となります。
※途中休憩などの時間は本タイプテーブルでは考慮されておりません。
受講者の声
第1回 事業責任者のための「企業価値評価・算出」スキル習得ダイアログ・ワークショップ研修~入門編~ レポート
2023年12月13日(水)、BizAlign主催の「事業責任者のための企業価値評価・算出スキル習得ダイアログ・ワークショップ研修」が都内某所で開催されました。 本研修は、異業種の現役経営者、CXO、…
受講の流れ
※1 参加意向者が定員数を満たした場合、本ダイアログ・ワークショップ研修を開催します。
※2 本ダイアログ・ワークショップの参加者間の情報等の口外禁止ルールに同意いただきます。
※3 平日の18時~の2日間、あるいは土日・祝日の10時~の開催となります。日程調整に際しては弊社が指定する「日程調整アプリ」を使用して講師・ファシリテーター・参加者間での日程調整を行います。
※4 参加者間の情報等の口外禁止ルールにご同意いただくと、回答時のメールアドレスにフォルダアクセス権が付与されます。
※5 URLからフォルダにアクセスすると事前ワークシートおよび「企業価値=As Is+To Be」の講座テキストが入手できます。
料金
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参考文献
トム・コープランド/ティム・コラー/ジャック・ミュリン、「企業評価と戦略経営」、伊藤邦夫訳、日本経済出版社、1993年8月24日
マッキンゼー・アンド・カンパニー/トム・コープランド/ティム・コラー/ジャック・ミュリン 、「企業価値評価-バリュエーション価値創造と理論の実践」、ダイヤモンド社、 2002年3月14
伊藤邦雄、「ゼミナール企業価値評価」、日本経済出版社、2007年3月23日
伊藤邦雄、「新・企業価値評価」、日本経済新聞社、2014年7月23日
マッキンゼー・アンド・カンパニー/ティム・コラー/マーク・フーカート/デイビット・ウェッセルズ「企業価値評価 第6版[上]-バリュエーションの理論と実践」、ダイヤモンド社、2016年8月25日
マッキンゼー・アンド・カンパニー/ティム・コラー/マーク・フーカート/デイビット・ウェッセルズ「企業価値評価 第6版[下]-バリュエーションの理論と実践」、ダイヤモンド社、2016年8月25日
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